環境配慮型コスメの2019年最新動向

小売店においてマーケットシェアが増加している傾向にあるのが、よりエシカルなラベルがある製品です。特に欧米では、消費者が既にサステナビリティに興味を持ち、エシカルなソースのある製品へのニーズが高まり、“クリーン”なパーソナルケア製品を求めています。
エシカルなソースには、様々なトレンドがカギとなっています。

まず第一に、グローバル規模でナチュラル&オーガニックコスメのニーズが高まっていることです。特にヨーロッパや北アメリカから始まり、それがグローバルに広がってきました。近年ではアジアパシフィックで多くみられるようになってきました。日本ではまだ全体からするとシェアが低いですが、世界から経済的に非常に期待されているのは言うまでもなく、消費者の中でも市場ニーズは確実に存在します。

次に、ナチュラルとエシカルの混在があります。直近1年間の動きとして、サステナビリティへの取り組みを兼ねてから高めているユニリーバは「Love, Beauty&Planet」を掲げ、ドイツの日用品・ビューティーケア最大手ヘンケルはNatural Boxを、ロレアルもナチュラル&オーガニックスキンケアやボディケアのSeed PhytonutrientsやLa Provençale Bioを発表しています。日用品のジレット(P&G)やヘアケアが主流の米ガルニエもオーガニックスキンケアラインを発表し、“エシカル・ディラ―”になりつつあるといいます。これらの老舗企業がナチュラル&オーガニック、またエシカルに向いていくということは非常に斬新でかつ今後の市場への波及が予感されます。

リソースがなければ、期待される市場への投資や買収もあります。特に2019年はナチュラル&オーガニックコスメブランドを展開する企業への投資や買収が盛んになると言われています。実際、この一年でロレアルによってLogocos Naturkosmetikが、Istituto Ganassinibによってオーガニック・ファーマシーが、Groupe Rocherによってナチュラル・プロダクツ・グループが配収されました。

以前も述べたパッケージソリューションは、グローバルで欠かせない要素になってきました。とくに化粧品やパーソナルケア企業では、サステナブルな素材や環境配慮型デザインを求めており、海洋プラスチック問題が改めて問題視されたことを背景に、2018年にはREN Clean Skincareは「サステナブルパッケージアワード」(サステナブルビューティーアワード)を受賞しました。先述のP&Gやヘンケルも再生プラスチックを使用するなどの取り組みも行っています。こういった点で言えば、花王の先進的なリサイクルの取り組みも業界において非常に評価が高いと言えます。

生物多様性を考慮したサステナブル資源の活用も必須になってきます。サステナブルな化粧品原料や配合成分資源には植物など単体の成分が使用されることが多かったところ、サステナブルオイル由来成分、ミネラルやサステナブルシーウィードなどのタイプの成分など、新しい基準も出てきました2018年には、こういった原料の使用にエシカルビオトレード団体による認証もつけられるようになりました。サステナブル資源も非常に多様化が進んでいます。こういったエシカル認証は、消費者が製品を識別するのに非常にわかりやすく、また付加価値にもなります。有名なCOSMOSやNature認証のほか、ブランド独自のエシカル認証やビーガン、ハラル、Non-GMOまで、2019年は、化粧品やパーソナルケアにも多く見られるようになるでしょう。

食品などの“クリーンラベル”同様に、最近では「クリーン・ビューティー」というのも小売店などで求められている要素です。主に欧米で見られている動きですが、従来の美容系小売店などでも、“クリーン・ビューティー”のセクションを設けています。

とくに欧米などでサステナビリティとミレニアム世代との関係が重視されています。それは兼ねてからこちらでも言及してきましたが、欧米で人口の半分を占める大きな市場で、ブランドの付加価値を求め、サステナブル・ビューティーを追求しています。
日本では人口構造が異なることから、期待されるマーケットになるのはだいぶ先の話ですが、ミレニアム世代へのアピールは忘れてはいけません。

環境配慮型ブランドは、サステナビリティやエシカルという点をしっかり発信し、消費者継続的なコミュニケーションを行うことが、今以上にトレンドになってくるでしょう。
さらに言えば、単なるPRだけでなく、それに即したブランディングや経営指針もブランド戦略として必要になります。日本の美容業界でもしっかりサステナブルソリューションを考えていきましょう。